ぼさとの定規

元書店員ぼさとが社会のこと、書店のことなど、思ったことを書いていきたいと思います。

大型書店店員、専門書担当社員の一日。地味で暇そうに見える書店員、意外に動き回っているんですよー

 

~書店員の一日 専門書担当の場合~

8:15 出勤 事務所開錠、事務所PC、レジ、立ち上げ。
8:45 朝便荷物あける おおよそダンボール10箱くらい
9:30 アルバイト社員含めて朝礼
10:00 開店
10:05 自分担当ジャンルの品出し ブックトラック、台車2~4台分

↑これが一番つらかったかも。専門書は一般書に比べて、重厚感があり1冊1冊が重く、それを10冊くらい片手に持ち、ポケットに棚番号を登録する小型PC持ちながら自分が担当する売り場を右往左往する。(担当のアルバイト1~2名もいるが、店のオペレーション的に頼りにすることができませんでした。)

13:00 品出し終了。事務所に戻り、単品の欠品発注。出社して初めて椅子に座る。(基本的に本が売れるとPOSシステムにより自動発注がかかる仕組みになっているが、中には発注が飛ばない特殊な商品もあるため、その時は自分の手でPCシステムで発注か出版社に直接電話発注する)

14:00 社員ミーティング 朝出勤社員と午後出勤社員が被る時間帯。事務所で社員だけで共有する事項を確認する。立ちミーティングなので、大した話はあまりない。
14:15 昼休憩
15:15 夕方便の荷物が店着。荷開け。(社員、アルバイト10名くらいでダンボール100~300箱程度を開封し、各ジャンルごとに分けて、ブックトラック、台車に乗せていく)
16:15 品出し。ブックトラック、台車2~4台くらい。20~50冊くらい大量に仕入れた仕掛け品や、売れ筋品を優先して品出しをする。それらを上手く陳列するために、棚を微調整したり、テーブル、平台の商品を入れ替えを行う。午前中と同じように本を棚に陳列していく。作業の合間にお客様からのお問合せや売り場案内をしたり、レジが混んで来たらレジフォローもする。
18:00 欠品発注や出版社へのファックス、郵便返答など各事務作業。
20:00 退勤

 

上記内容が契約社員の棚担当がやっている一日です。シフトは朝と午後シフトが混同でした。午後シフトの場合は清算業務が後ろに来るイメージです。私の場合は専門書2ジャンルの担当掛け持ちでした。上記は朝出勤の例です。また、地方だったので荷物が来るタイミングが夕方と朝、二回に分かれていました。全国的には朝に多めの荷物が来るようです。
全国レベルで知っているナショナルチェーンの書店です。働いていた時期は数年前です。給料は15~20万程度です。手取りはもっと少ないです。また、務めていた店舗ではサービス残業が蔓延していました。
生産性を上げようと試みましたが、店のオペレーションやチームワーク、指示系統に致命的な問題が多数あり、下っ端の契約社員が変えれるような状態ではありませんでした。

若かった私は初めて、働く環境の大切さに気付きました。

書店は他の業種よりは勤務時間はまだ短く、パワハラなどもなくブラックではないグレー企業だったので楽な部類に入るかと思いますが、それでも1000坪以上ある売り場を本持ちながら一日中歩き回っているとクタクタになります。

今の世の中、ホワイト企業に入れば勝ちと言われていますが、その通りだと思います。
はたから、暇そうに見える書店員も実はマッチョな感じで動き回っているのです。

それでは今回もこれでお開きです。

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