ぼさとの定規

元書店員ぼさとが社会のこと、書店のことなど、思ったことを書いていきたいと思います。

行きつけの本屋を持つということのメリットを元書店員が考えてみた。

 

ネットが普及する前の書店は情報を得るためのメディアとしての側面もありました。現代ではネットにその座を譲ってしまったものの、まだまだ雑誌、書籍発信のブームメントは現役だと思います。

日本の年間新刊点数は8万点を超えており、年々増加している傾向にあります。(参考:【日本の統計2016/書籍】出版の戦略。書籍の出版点数と平均定価(総務省統計局 日本の統計2016): カフェは私の仕事場です
大型書店ではそのほとんどを仕入れているはずですので、目につく、つかないなど条件はもろもろあるかと思いますが単純に考えて、年間8万点の新しい情報が出版物で提供されていることになります。

大型書店に行けば、知りたい情報分野の棚を見れば、何かしらの新刊はあるということが言えます。

また、小規模の書店に行っても雑誌は確実に毎週、毎月の入れ替わりで新しいものがありますし、ある程度の文芸書、文庫、ビジネス書、実用書、コミックなど点数は少なくてもある程度は入荷しています。

行きつけの書店を持つと上記のように小規模の書店に行って、雑誌コーナーを見て、各ジャンルの新刊コーナーを見れば、おおよそのトレンドをつかむことができるのが最大のメリットだと思います。
お店の入り口前などに目立つように話題の新刊が置いてあるかと思います。(例:2017年3月なら、村上春樹さんの騎士団長殺しなど)それを見るだけでも、今、どのような本がはやっているのか、売れているのかが一目瞭然です。

無造作にある情報を収集するにはまだまだ、ネットでは時間がかかります。(smart newsやグノシーなどキュレーションアプリも普及してますが、情報量では実際に書店に行って売り場見たほうが多いと私は思います。)例えば、100坪の書店に行けば、2万点の書籍があり、その情報を目に触れることができます。
2000坪の大型書店になると150万点(参照:[1000坪超]東京都の大きい書店リスト[大型ブックストア][旗艦店 (きかんてん)][フラッグショップ] - Yahoo!知恵袋)も点数があるので、単純計算でその量の情報に触れることになります。

また、大型書店に行くとそれと合わせて、特設フェアなどで普段あまり目立つところに置いていない本が特設売り場に置かれていることで出会えたり、自分がこれまで興味のなかった分野の本を手に取る可能性も出てきます。

このように書店でふらふらと売り場を見ているだけで「偶然」出会える情報がたくさんあると思います。この偶然はネットサイトで演出しようと試みているものですが、なかなかカチッとはまっているサービスはあまりないように私は思います。

私は現在、行きつけの本屋は近所にある小さい書店と街の中心部にある大きな書店の二店舗を行きつけにしています。
一時期よりだいぶ減りましたが、月2~3回程度行くようにしています。行かない時期が長くなると、軽くもやもやします(笑)

数年前、札幌に住んでいた時は月1~2回、街にある本屋さん、5~6件くらいはしごして回っていました。(その当時は現役だったので偵察も兼ねていましたが、、、)それと別に、近所の小さい本屋にも行ってました。

案外、得られる情報がネットより多く、確実性がある情報が手軽に入りやすい環境なので行きつけの本屋をつくりぶらぶらとするだけでも、自分の糧になるかと思います。

それでは今回もこれでお開きです。

 

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