ぼさとの定規

元書店員ぼさとが社会のこと、書店のことなど、思ったことを書いていきたいと思います。

飲み会に出席しなければ社会人失格というレッテル。もう、やめてくれよ・・・。プライベートを大切にしたい人が増えているからランチ時間などでコミュニケーション図る場をもっと広めたほうがいいのではないかと記事を読んで思った。

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飲み会の席では確かに親睦を深める点ではとても有意義なことです。この記事でも飲み会に参加することで親睦を深める大切さを説いていますが、そのいい例としてGoogleで行われている「ミステリーランチ」というくじ引きで席を決めて、たまたま席が一緒になった人とご飯を食べる取り組みや、毎週末に開催されるミーティングでは経営幹部と社員のコミュニケーションの場として機能しているという例を紹介した上で、普段関わり合いがない部署の人との交流の大切さを引き合いに出していました。

しかし、私はこの例を出されていることに疑問を思ってしまいました。
こういった外資系の企業ではランチ時間に交流を楽しむイベントはたくさんあります。もちろん、飲み会のようにパーティー形式にして楽しむ場も用意されています。こういったイベントが最小限の精神的負担で済むようにフランクに参加できるようにされているということです。
なので、日本式の飲み会のコミュニケーションを説いているところにこの例を出して、コミュニケーションの大切さを説かれることに違和感を感じました。

ここで日本の飲み会と外資系の交流で違うところはこういった場でも「仕事は仕事」「プライベートはプライベート」と割り切っている意識の違いが出てくると思います。日本ではこういった会社の人と親睦を深めることをするためにはプライベートの時間を犠牲にしなければなりません。
一方で海外の有名企業では上記のGoogleでの例のように、昼休憩の時間を有効活用したり、毎週末、自由参加のミーティングにすることでプライベートに支障をきたさないように配慮されています。毎週末開催されるから、毎週末必ず行かなければならないというわけではなく、自分が行きたいときは参加し、プライベートを優先させたいときは欠席することが許されているかと思います。

たいていの日本企業での飲み会や親睦イベントには会社での人間関係にはそういった「プライベート」との割り切りが不足しています。
日本ではそういう文化だから、郷に入ったら郷に従えよと言われたらその通りです。会社の同僚や上司と円滑なコミュニケーションをとる場がそれしかないので仕方なくいくしかありません。

上記記事にもあるようにこれで飲み会に行かないのも今の日本の社会風潮では正直、職場で浮いてしまう存在になるでしょう。

最大の問題は日本の飲み会ではこの日にやるからと一方的に日程を押し付けて、自由参加としながらも強制参加をしなければならず、飲み会に行かなければ、「社会人失格」というレッテルをはり、村八分にしてしまうところだと思います。なので、プライベートを理由に休むことはご法度です。

そうして我慢して参加しても、上司や経営陣などから有意義な話を聞けるわけでもなく、二次会、三次会とダラダラ続き、極端な言い方をすると時間だけ無駄に浪費してメリットがほとんどない場合が多々あります。
会社のチームの一員として我慢してでもその席にいるだけでいいんだという考えです。

上記記事の話に戻りますが、たいていの日本企業の飲み会はプライベートを犠牲にするマッチョな考え方が横行しているなか、工夫されてクールなコミュニケーションの場を作っているGoogleの例を出し、コミュニケーションの大切さを説かれても正直、私は違和感を感じてしまいました。

なので、本質的にコミュニケーションが大切だというのなら、飲み会でダラダラコミュニケーションという束縛した時間を作るより、プライベートに差し支えがない、昼休憩の時間を有効活用してコミュニケーションの場をもっと増やしたほうがいいのにって思います。

プライベートを大切にしたい人がどんどん増えて来ているので、20年くらいすれば、もしかするとそうした風潮が自然になくなるかもしれませんね。

それでは今回もこれでお開きです。

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