TSUTAYA(CCC)が徳間書店(出版社)を買収!?元書店員が書店が出版社を買収するメリットを考えてみた。
蔦屋書店などを運営するCCC(カルチャー・コンビニエンス・クラブ)がジブリ絵本などで有名な徳間書店(出版社)の買収することがわかったようです。
今まで、老舗の書店では出版事業を合わせて持っている会社(紀伊国屋書店など)はありましたが、書店が出版社を買収するという例はほぼないかと思われます。
また、直近では異例のことかと思います。
書店が出版社を買収するメリットしては以下のことが考えられます。
- 買収した出版社で発行している商品を優先的に自書店へ流すことができる(優先配本)
- 買収した書店が出版というメディアを持つことができる。
- 出版社が独自に持っている売上データを子会社化することにより共有することができる。(出版社は自社で発行した商品の全国書店での売上動向を見ることができます)
ざっと思いついたのでこのあたりです。
CCCは蔦屋書店を軸に「ライフスタイルの研究」をテーマに置いており、代官山蔦屋書店や函館蔦屋書店、武雄市図書館のプロデュース、蔦屋家電やT-SITE(枚方T-SITEなど)次世代店舗の書店を作っています。
4月には銀座蔦屋書店もオープンするようですね。
おそらく、今回徳間書店(出版社)を買収した経緯はこういったライフスタイル提案型の店舗を強化するのが目的かと思われます。
もしかすると、出版社と書店のシステムをうまく使ってあっと驚くような新たなブランドを立ち上げるかもしれないですね。
一方徳間書店はジブリ絵本シリーズ(例:風立ちぬ、となりのトトロなど)や雑誌、文芸、絵本、実用書などなど総合的に扱っている出版社です。
2013年からすでにCCCと業務・資本提携はしていたようです。
この報道が本当なら、出版業界に激震が走ることは間違いありません。
出版業界はまだまだ古い体質、古い考え方のまま、20年以上も売り上げを落とし続けています。CCCが中心になりさらなる旋風を巻き起こすことを期待してます。
今回もこれでお開きです。
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