ぼさとの定規

元書店員ぼさとが社会のこと、書店のことなど、思ったことを書いていきたいと思います。

生活保護より低い給料しかもらえないなら環境を変えろよって思う。

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東京の最低賃金932円でフルタイムで働いて月15万円程度にしかならなず、東京で『健康で文化的な最低限度の生活』を送るには月24万円必要であるから最低時給もそれに合わせて1500円に引き上げを求め、若者グループが4月にデモを行ったようです。

この記事はそれについてのネットの声を上げているのですが、正直、月24万円以下でも生活レベルを下げれば暮らせるわけですし、『健康で文化的な最低限度の生活』というのが生活レベルを下げて暮らしていけることという意味であればおかしいっていう話ではありません。

これと合わせてよく言われることは生活保護と比べたら最低賃金で働いている人はバカらしくなるとよく議論になります。
実際、単身者が東京で生活保護を受けれる場合、8万円プラス5万円までの住宅控除、それに合わせて医療費控除、交通費控除など無料特典が付くと、結局最低賃金でフルタイムで働くより、生活水準が上になると言われますよね。(参考:生活保護の支給金額はいくら?元職員がめっちゃ分かりやすく書いてみた

正直、生活保護最低賃金を比べること自体いつもミスマッチなことだなって思ってしまいます。

そもそも、現在の日本において時給ベースの仕事につくということがどういう性質であるかをわかっていないからこういう比べ方しかできなくなってしまうのではないのでしょうか。
現在の日本で時給計算になる仕事は以下の性質があると私は考えています。

  • 機械化できない単純作業を補う仕事である。
  • ネット社会前では正社員が行っていた仕事を雇用形態を契約社員などにすることによってコストカットされた仕事である。
  • 労働者は自分の時間を切り売りして賃金をもらうということを前提に契約をしている。

こうした性質があるため、そもそもこうした条件に同意し、選んでアルバイトなど生計を立てて暮らしているとも言えます。
そもそも、日本でのアルバイトなど時給ベースで給与が発生する仕事は学生や主婦など自分が空いている時間を使って数万円程度稼ぐことに特化したシステムになってしまっており、OECD加盟国の中で最低クラスの時給賃金である日本ではフルタイムで働き生計を立てるには無理があります。
時給での条件で長い時間働けば働くほど、生活保護よりも生活水準が悪くなるのです。

なのでその賃金について不満があるのなら、生活保護費用よりも稼げる環境で働けばいいだけの話です。

生活保護費と最低賃金を並べて話をするということは自分が置かれている状況を俯瞰しているふりをしているだけで、改善を全く行っていないということになります。

最初の記事のように東京で『健康で文化的な最低限度の生活』を送るには月24万円必要であるというなら、東京で月24万円以上稼ぐことができる仕事に就くか、地方に行き、月にかかるお金が少なくて済むところに住み、少ない稼ぎでバランスよく暮らすしかないのではないかと思います。

外枠に問題を訴えるのも大切ですが、個人レベルで今の生活に不満がある場合は個人の判断で改善しようもあるかと私は思います。

それでは今回もこれでお開きです。

 

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