【保育士、幼稚園教諭の仕事量が多い】手書き中心のアナログな無駄を省いて、業務をアウトソース化したり、無駄を省く努力をまずすればいいのにって思った。
保育士、幼稚園教諭の待遇は子どもの命を預かるリスクと精神的負担が大きい業務内容であるにも関わらず、給与が安く、長期で仕事が続かないというのが定説になっていまっています。
この記事でも上がっていますが、仕事量と賃金が釣り合わない状態になるくらい保育士一人当たりの業務量が発生しているため単純に賃金アップだけでは効果がないということなのですが、「子どもを預かる」という仕事以外の事務仕事の量が結構あるようです。以下の記事が事務仕事についてわかりやすく記載されていましたので転載します。
記録する書類が多いのと、季節ごとの行事を行うために手作業で装飾物を作ったり、明日の保育(工作や集団で遊ぶ計画)のための下準備をしているため、昼休憩に出れないくらい時間がひっ迫してしまっていることが大きな要因であるように思えました。
どのような書類が書かれているのかは以下の通りです。
・日案
・月案
・年間計画
・行事計画
・個人記録
・健康記録
・様々な反省記録
年齢により書式、記入量は違い、年齢が下がるにつれ、記録も計画も細かくなっていきます。
乳児の児童表(成長の記録)記入は毎月記入の園がほとんどです。
小さければ小さいほど、一か月の成長は大きいので、それを記録に残します。
調べてみるとこれらは国の指針によって作成することとされており、数年間保存しなければならないそうです。
これらが簡素な書式ならいいのですが、行事計画書(保育計画書)こんな感じで細かく書かなければならないようです。(職場によっては手書きを強要されるようです。)
(引用:保育の計画 | CHS子育て文化研究所)
書類の一例を見ただけでもいかに非効率なことを行っているのかがわかります。
この非効率な書類作成を管理職が行うのではなく、ほとんどの時間を子どもと過ごす担当の保育士が通常の保育業務と合わせて行っているようです。
子どもを見る時間でほとんどの労働時間を割かれている状態なのにも関わらず、これらの業務がデイリー業務として入ってくるため、8時間以上の労働は当たり前になってしまいます。(そもそも子どもを見ている時間が8時間程度あるので、これらの業務をする時間は自然と8時間を超えてから行うことになるそうです)
問題はこうした非効率なことをまるで伝統継承のように意味を見出すことをせず行っているのが一番の問題だと思います。
現場に出ている保育士は子どもと接しているだけで時間を取られているからこそ、書類作成などの時間がひっ迫します。なにより、保育士の一番の業務は「子どもを見守る」ことが本質のはずです。危険な状態が起きそうなら未然に防いだり、子どもを遊ばせながら何かを学ばせる教育者であったり、食事や排せつの補助など生活面でのサポートをすることが最大の仕事です。
記録ももちろん大切ですし、保育園の雰囲気つくりのために装飾品を作ることも大切なのでしょうが、デイリー業務を詰め込みすぎて一番大切なところに目がいっていないのではないのでしょうか。
長時間労働を続けていると自然と集中力が散漫になりがちです。子どもを預けている親からすれば、そんな集中力が散漫している保育士に子どもを預けるのはやはり不安です。
なぜ、これらの業務を管理職が一元化して行ったり、書類や雑業務をアウトソーシングすることをしないのでしょうか。
人を増やせば問題ないでしょという声もあるかと思いますが、システムが不全な状態で人を増やしたところで作業効率が大幅に改善されるとは思いません。
たとえば、指導計画は管理職が中心に策定して、それを現場に出ている保育士に落とし込みをして保育士はその指導計画通りに保育をすればいいと思いますし、壁装飾などはそうした装飾物を作成している業者に発注して、飾りつけまでしてもらえばいいだけです。
短時間勤務のパートやアルバイト(保育士資格なし)を雇い、記録書類を作成や授業で使う工作物の準備をする程度はできるでしょう。
あとは年間行事計画を間引きするべきです。ネットで調べると季節ごとにイベントを乱発しているように思えますので、大きな行事を年間で数個にしてしまいそれらの下準備などの時間をできるだけ圧縮するようにします。
結局、イベントばかり乱発していてもそこの保育園の自己満足でしかないように思えます。
細々した業務を圧縮したうえで、子どもを見る保育士の仕事は日案と月案、子どもの個人記録、親との連絡ノートやお便り作成程度まで業務量を落とすことが可能なのではないのでしょうか。
親との連絡ノートも紙媒体でのやり取りを廃止してメールまたは独自のSNSフォームを整理してそれでやり取りを行ったり、お便りも同じくメールまたはSNS配信程度でいいかと思います。そうすることで、印刷の手間や手書きでの時間ロスを防ぐことができます。
おそらく、仕事量が多いということは無駄なことをやりすぎているのではないかと思ってしまいますし、これだけIT化されているのにも関わらず、アナログなものに頼りすぎている印象も強いです。
業務量が多ければいかに効率化するかということを考えなければならないはずです。
それでは今回もこれでお開きです。
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