ぼさとの定規

元書店員ぼさとが社会のこと、書店のことなど、思ったことを書いていきたいと思います。

アウガ青森の状態をみて思ったことと、ドーナッツ化現象とコンパクトシティについて考えたら、未来の商店街はセレクトショップだらけだと予測しました。

 

www.kahoku.co.jp

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ちょっと前のニュースで気になっていたので、今書こうかなって思います。

アウガ青森は公的資金を使った商業施設です。青森駅前の空洞化対策と「コンパクトシティ」の構想をもとに作られたようです。

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しかし、2012年に黒字化したものの、消費縮小や東北新幹線新青森駅開業により、青森駅前への流動減少などで結果、約17億円の負債ができてしまいました。

問題なのは、コンパクトシティ政策(コンパクトシティ - Wikipedia)の目玉として、公的資金で市街地の目玉となる商業施設を作ったのにも関わらず、経営不振により、撤退するという矛盾していることだと思います。また、青森市コンパクトシティを推奨していたこともあり、郊外の大型店舗出店規制をしてきました。そのため、郊外にも大型商業施設があまりない状態なのです。

私は地方都市こそ、街のどこが中心地でどこが商業地区になるのかを明確にすべきです。特に50万人以下の人口の都市はそういった思考がより重要になると思います。

そもそも、中心街がドーナッツ化現象で衰退した原因は郊外に大型ショッピングモールができたためといわれますが、それは時代のニーズに中心部の商店街や商業施設が答えることができなかったからとも言えます。
魅力的なテナント誘致にどれだけ力を入れたでしょうか?集客力を上げるためにどのようなプロモーションを打ったのでしょうか?

 

郊外に大型店が多数あるという状態は車があれば便利ですが、場所が一つにまとまっておらず、点になっているというのは意外に面倒なことです。さらに、今やネット通販がシェアを拡大している時代でネット通販に品揃えで負ける大型店はただの見本展示場みたいになってしまっています。

その点を考えるとこれからの時代はネット通販とは別な魅力が重宝されるようになります。近年、セレクトショップ型の小型店が人気ですが、これはネット通販や大型店ではものにあふれて見つけれないものをお店側が厳選することで、お客様に新たな価値や物を提供できるため人気が出ていると言われています。
これからは、昔のように中心部に行けば、こういったセレクトショップ系の小型店や大手チェーンでも店舗を小型化してセレクトショップ風な業態を作るようになるかと思います。
今は大都市でしか、このような流れを感じ取ることができませんが、この流れは50万人以下の地方都市でもすぐに来ると思います。
その時が中心部復活のチャンスでもあるので、今はどんなにすたれていても中心部の形は何とか残すべきだと思います。

そのステージとして必要なのが、シャッター通り商店街や街の中心街になるということです。

 

だから、アウガ青森の商業区画を閉鎖して、市役所機能を移管するのはとてももったいないことだと思いました。

それでは、今回もこれでお開きです。