ぼさとの定規

元書店員ぼさとが社会のこと、書店のことなど、思ったことを書いていきたいと思います。

コインスペースが便利そう!個人利用できるシェアスペースサービスができたようです。

 

trendy.nikkeibp.co.jp

 

今日、この記事を読んで初めてコインスペースのことを知りました。

coinspace.jp

 

さっそく公式ページを見てみると、とても気軽そうです。しかし、スペースシェア自体は、もともとサービスがたくさんあり、会議室はもちろん、真新しいことではなく、むしろ、このコインスペースについては後発の部類に入ります。

ferret-plus.com

 

特にスペースマーケット(スペースマーケット | 会議室から球場までレンタルスペースを簡単予約)が類似のサービスになると思います。どこで差別化されているのか比較してみました。

 

スペースマーケット

料金体制:1日、1時間単位で算出
貸出場所の種類:多様(会議室、イベントスペース、スタジオなど)
貸出される場所の単位:1部屋、1会場など
想定顧客:商用、法人利用がメイン
貸出者のマージン:70%(宿泊の場合90%)

コインスペース

料金体制:10分単位で算出(一日の時間帯によって金額が変動)
貸出場所の種類:オフィススペース、飲食店(現在、渋谷の2店舗ですが、今後100店舗に拡大予定)
貸出される場所の単位:座席ベースでの人数単位(1席~)
想定顧客:個人利用(すきま時間や待ち時間で気軽に利用することを想定、小規模のセミナーやミーティングなど)
貸出者のマージン:50%

 

決定的な違いは個人利用であるか、商用、法人利用であるかの違いであることは明らかです。今までのスペースシェアサービスは商用、法人利用に重点を置いたサービス構成のサイトが多かったです。そのほかは宿泊メインの個人利用に重点を置いたサービスがありますが、気軽に10分単位で場所を借りれるサービスはあまりなかったでしょう。

そうなると、今まで雑音が多いカフェやあまり仕事をするには向いていないネットカフェを利用していた層を取り込めるかがカギとなりそうです。

そのため、コインスペースのシステムは顧客が近くのスペースを検索してリアルタイムで空き状況が確認できるような仕組みになっているそうです。

そのため、貸出者のビジネスモデルとしては、10分単位で料金を算出し、マージンは他のサービスよりは低めですが、その分、回転率のいい顧客を取り込み、数多く集客し、数で稼ぐこととなりそうです。

 

他のシェアサービスと同じように遊休地を使うのは共通していますが、利用率で考えると商用、法人用だと1日単位、1部屋単位の予約だとどうしても稼働率は低くなりがちですが、このサービスの場合、上手く集客することができれば、回転率も高くなり、利用率も自然と高くなることが考えられます。

 

座席単位での管理となると、書店や図書館といったところに導入するのも面白いかもしれません。特にマージンが低い書店(書籍の粗利は22%)で考えると、初期投資(wifi設置など)はありますがマージンが50%もあるということはとても魅力的なサービスだと思います。

 

しばらくは渋谷区を中心に展開するそうですが、貸出者がその利便性に気づき、ぜひ全国に広まってほしいサービスです。