ぼさとの定規

元書店員ぼさとが社会のこと、書店のことなど、思ったことを書いていきたいと思います。

なぜ、中高年ひきこもりは問題なのか。ひきこもりにはカウンセリングが必要。

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ひきこもりって問題なの??

って思いませんか?

 

本人が勝手にひきこもったんだから、ほっとけばいいでしょ。

と言ってしまうのは簡単です。

 

ひきこもりで生きがいを感じているなら別ですが、

ほとんどは生きがいなど持ってなく、社会に抹殺された存在であるというのが問題だと僕は考えています。

 

そうしたひきこもりの方のほとんどが「社会に復帰したい」と考えています。

だから、何もできていない現状に本人が一番嫌気がさしていて、重くて、苦しい思いを抱えているのです。

 

しかも、だれも理解者がおらず、孤独です。

 

 

この統計では男性が約4分の3をしめているとのことですが、

女性の中高年ひきこもりは「家事手伝い」として家族が隠す傾向にあります。

そのため「家事手伝い」としてカウントしていることが多く、数字としては隠れています。(残念ながら、統計的数字は出てきてないです。)参考:統計に出ない40歳以上の「引きこもり」の現実

 

 

先日まで、私は福祉の畑で中高年層のひきこもりの方とカウンセリングを通してお話していました。

その中で、それぞれ以下の傾向があるように感じました。

 

 

 

●一度は社会に出たものの、社会に絶望してしまい、ひきこもるようになった。

●社会に出ていたが、病気(精神疾患も含めて)をきっかけに自信を喪失してしまった。

発達障害の可能性により、コミュニケーション能力に凹凸があり、適応できなかった。

●軽度の知的障害が今まで補足されず、社会の適応能力不足によって、ひきこもってしまった。

●軽犯罪(窃盗など)で受刑し、出所後、社会の受け皿がなく社会復帰が困難になっているケース。

 

 

 

結果として、そうした方達の受け皿は生活保護制度が担うことになります。

生活保護制度の中で今、重要視されているのが、そうした方の社会復帰を手助けするということです。

 

社会復帰は多岐にわたります。

 

例えば、単純に就労する前にボランティア活動などで社会に復帰し、

ある程度自信をつけたうえで、就労活動に入ったり、

適切な福祉サービスをつなげたり、福祉的就労場所の紹介(昔の言い方で作業所)したり、

そうしたことを積極的にやる必要があるのです。

 

しかし、現実は実務(保護費の計算、庁内での無駄で煩雑な書類作業)に追われて、

そうした人たちが目の前にいるのに問題対処をすることができない現状があります。

 

 

 

最初にも書いた通りで、ひきこもりの人たちのほとんどが生きがいを感じてなく、

うつうつとした暮らしをして、苦しんでいます。 

そういう人たちこそ、心理的ケア、カウンセリングが必要ですが、現状の制度では一部NPOの活動などを除いて、社会資源が整備されていないのが現状です。

 

本人たちもそうですが、家族も高齢化しており、疲弊しきっています。

いわゆる、8050問題と呼ばれている現象です。

簡単に言うと、80代の親が50代の子供の面倒を見ている状態ということです。

この記事が参考になります。

 

 

結局のところ、社会資源が不足しているのが問題です。

欧米ではカウンセリングは社会に認知されるほど、普及しているそうですが、日本では現状、カウンセラーの絶対数が少ないのと、社会認知が低いことが問題としてあります。

カウンセリングを受けることができるひきこもりの方が増えれば、社会にもプラスになると思うんですけどね。

社会資源の整備が求められます。

 

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