ぼさとの定規

元書店員ぼさとが社会のこと、書店のことなど、思ったことを書いていきたいと思います。

「バーゲンブック」「アウトレットブック」は本当に新品なの?なぜ書店では商品が割引されないのか元書店員が解説してみた。

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よく、閉店セールをするお店はたくさんありますが、なぜか本屋さんでは閉店するときにはそういった割引セールなどはなく、気が付いたら、ある日閉店してたなんてことがあると思います。

書店では閉店など特殊な事情以外でも基本割引セールなどは行われていないと思います。理由は簡単で、日本の書店ではどこでも価格が定価で売るという決まりになっており、割引して販売することが許されていないからです。

以前に下記記事でも書きましたが、本は書店で売れなかった在庫を出版社に返すことができるすこし変わっている流通ルートになっており、書店が売れ残った本の在庫を出版社に返品できる代わりに割引をして販売することができないことになっています。

bosatonozyougi.hatenablog.com

しかし、最近では新品の本でも「アウトレットブック」や「バーゲンブック」などといった新品なのに値引きされている本のセールワゴンがスーパーやホームセンター、そして書店でもこんな感じの特設売り場があると思います。
「バーゲンブック」の画像検索結果(引用:【高槻店】2015年秋のバーゲンブックフェア | 本の「今」がわかる 紀伊國屋書店

これらは、新品の書籍ですが、定価より割引されて販売されています。安いものだと定価の半額以下で買えるものもあります。ジャンルは多岐にわたり、料理レシピ本や美容用品付き本(美顔ローラーなど)、健康関連本を中心とした実用書や絵本、また少数ではありますが文芸書や文庫など少し前に出た本が主なラインナップになっています。

これらは正真正銘の新品であり、もちろん古本ではありません。

しかし、最初にも説明した通り本は定価でしか販売することが許されていません。
なぜ、これらが割引されているのかというと、出版社が「この本なら値引きして売ってもいいよ」という商品に限り、通常の本の流通ルートから外して、販売するため新品の本でも割引して販売することができます。

それらが値引き販売される理由はさまざまですが、一番多い理由として出版社でも売れ残った本の在庫を格安で販売して売れ残った在庫を減らすというのが一番の理由です。

そのため、これらの商品は定価で売るというルールから外れるため、新品の本でも値引きした状態で買うことができるのです。

なので、こういった本のセールでは早いもので半年~一年前まで人気だった本も中にはあるので、「これが半額なんだ!」って商品も中にはあります。

もし、街で売り場を見かけたらのぞいてみるのもありだと思います。

それでは今回もこれでお開きです。

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