ぼさとの定規

元書店員ぼさとが社会のこと、書店のことなど、思ったことを書いていきたいと思います。

【ブラックこども園】日本の保育は子供の命より金のほうが重たいのか。子供も危険な状態だが、働いている保育士も悪いとは言え、休憩なしサビ残で追いつめられて働いていて大変そうって思った。

 

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このニュース、あまりにもひどいですね。しかし、これは氷山の一角のような気もします。世の中にはまだまだ、ブラックこども園、ブラック保育園、ブラック幼稚園がたくさんありそうです。
なぜ、子供を預ける施設で儲け主義に走ってしまったのか不思議でなりません。保育士の適正人数を偽って報告し、補助金をもらったり、園児の昼食発注をあえて低めに発注してコストカットをし、園児に少ない量の食事を与えたりなど散々悪質なことをしていたようです。

このこども園が取った行動はとても悪質です。特にひどいのが預かっている子供の命をないがしろにしていることです。
書類上では保育士の人数を13人として報告していたようですが、実際は10名しかおらず、10対70で現場の保育士は子供を見ていたことになります。つまり、子供7人に1人の保育士がついているという状態です。
国の基準では子供の年齢によって保育士が配置される人数が変わります。たとえば、0歳児の子供が3人に対して、保育士1人が付かなければならないようです。(参照:保育士の配置基準

このこども園でも0~5歳児を預かっていたとのことで、3歳未満の乳児を入れて約70名を受け入れている状態がかなり危険なことであるということが言えます。
乳児(0~2歳以下)の人数がどれだけの人数だったかは公表されていませんが、現場ではとても無理な体制で運営されていたことがわかります。

なぜこのようになってしまったのか、上記記事内で、園長先生の独裁的な運営に問題があったようです。
こういった劣悪な環境では保育士も休憩する暇もなく、朝から晩まで働きづめで、サービス残業、そして保育士がゆえに基本給も低賃金で働かされていた可能性があります。
ハイリスクな運営であることは保育士自身もわかっているはずですが、園の運営をしている園長先生に意見できる環境でなく、人手不足のため、そういったこともいう暇もなかったかもしれません。
そして、そんな奴隷みたいに働かされている保育士も自分が辞めてしまうと、今いる子供たちに生命の危機が及んでしまうという倫理的危機感や、責任感がとても重たくあり、やめたくてもやめれない状態だったのかと思います。
もし園児の死亡事故など起きてしまった場合、保育士にも過失がもちろんかかってきます。

もちろん、食事をしっかり与えていなかったり、人手不足の環境を園長先生になんらアクションをとらず放置していたことは保育士にも問題はあると思います。
しかし、今回はこうした奴隷のような環境では改善しようにもできなかったのではないのかと思いました。
保育士、幼稚園教諭の仕事は国として大事な仕事の一つであるにも関わらず、日本では劣悪な労働環境や、低賃金の保育園、幼稚園ばかりで大切にされていません。
本来なら、もっと国策として問題を解決すべきですが、なかなか改善される気配はありません。
この問題を機に考えるべきだと強く思いました。

今回もこれでお開きです。

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