ぼさとの定規

元書店員ぼさとが社会のこと、書店のことなど、思ったことを書いていきたいと思います。

北海道新幹線が開業して一年。当初のネガティブ要因を見事に吹き飛ばして、函館にはたくさんの観光客が来るようになったようです。

 

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北海道新幹線が開業して今月でちょうど一年が経ちます。開業前より27万人都市の函館に新幹線を通すことで本当に効果があるのかなど利用が低迷するのではないかという予測が多くみられました。

この一年で何とか健闘し、函館の観光客が増加し結果としては新幹線ブームに乗れたということが言えるのではないのでしょうか。
上記記事でも飛行機より4%上の水準で利用があったというデータも出たようです。

なぜ、開業当初ネガティブな憶測が出てしまったかというと以下の点がありました。

  • 開業後の乗車率速報が20%台だったこと。(2015年開業した北陸新幹線の開業後の速報値が47%でした)
  • 新函館北斗駅函館市街地より20キロ弱離れている場所にあること。
  • 東京~新函館北斗間の所要時間が4時間を超えるので飛行機に対抗できない(4時間の壁)
  • 青森~函館間の特急利用者も元々すくなかった。(新幹線開業前一日平均4000人程度だった)

上記が主な懸念材料と言われていたものでした。しかし、7月から9月まで行われたキャンペーンや観光施策などもあり、函館の観光シーズンである5月から徐々に乗車率を30%台後半まで数字を伸ばしていきました。新幹線で乗車率が10%伸びた効果は特急時代の2倍以上のお客さんを運んでいる効果になっていたようです。

なぜ特急時代よりお客さんが増えたのかというと、函館観光をする観光客が関東、東北から急増したからだと言われています。

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以前まで、新幹線でつながっておらず、不便というイメージが強かった北海道に新幹線一本で行くことができるという事実は精神的なハードルが下がりそうです。仙台から函館までの所要時間は2時間30分と仙台から見ると函館も東京と同じくらいの所要時間で行ける場所となります。

函館は北海道でも有数の観光地であるにも関わらず、札幌や新千歳空港まで300キロ以上離れており、JRで3時間半、車でも4時間半かかり、北海道内でも移動しにくい場所にあります。移動時間で考えると仙台のほうが札幌より函館が近いですね。
また、函館は都市魅力ランキングで3年連続1位を獲得しています。魅力的な観光都市であるため、今後どのように函館のリピーターを作っていくかが課題になりそうです。(参考:http://www3.boj.or.jp/hakodate/kouen/siryou/kouen281219sinkansen.pdf

幌延伸が2030年と言われています。それまで本州から観光客を輸送する手段として十分果たすことができるのではないのでしょうか。

今回もこれでお開きです。

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