ぼさとの定規

元書店員ぼさとが社会のこと、書店のことなど、思ったことを書いていきたいと思います。

物流から交通網を考えてみたけど、人口減少する今は物流の高速化と各交通機関を見直すことが必要なのではないのかって思った理由

 

日本の交通網は江戸から、主要道と海路で都市間とその沿線の街で自国内交易をするために成立し、明治に入り、その役割が鉄道になり全国の主要都市を結ぶよう整備が進み、大正後期から昭和初期にはほぼ、現在の主要路線が完成してました。

 

その後の鉄道は戦後の外地(中国、朝鮮、その他海外領地)からの引き上げや、戦中の整備不良でひっ迫した状態が続きました。1960年代に入ると、新幹線の開業などありましたが、社会全体の流れとして、モータリゼーションモータリゼーション - Wikipedia)が日本でも起き、貨物、旅客とも鉄道輸送の割合はどんどんトラックと自家用車に持っていかれ(国鉄の諸所問題で客離れしたなどありますが、、、)結果、赤字の地方ローカル線を廃止(赤字83線 - Wikipedia)や国鉄の民営化になりました。

 

代わりの都市間ネットワークとしてモータリゼーションとともに都市間に高速道路が敷設され、ちょっとデータは古いですが、2013年調査の貨物輸送のシェアはトラック輸送が5割(キロトン換算http://buturyugyokai.com/article_tonkilo.html)を超えています。

 

buturyugyokai.com

 

しかし、この数年でAmazonなどのネット物流が増加し、トラックに頼り切っている物流ではトラック業界の人材不足や単純にキャパオーバーしており、繁忙期の年末年始は混乱が発生したようです。

 

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しかし、もし過去にしっかりとモータリゼーションに頼らず、鉄道輸送ももっと早くコンテナ化など効率化を図れば、このような事態にならなかったかもしれません。

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1970年代までこんな感じの輸送を続けていたみたいです、、、

 

もし、田中角栄の列島改造論(日本列島改造論 - Wikipedia)が完成していれば、今の史実よりももっと新幹線や高速道路の完成が早くなり、経済効果はかなりあったのはもとより、現代でもこの時に日本の輸送システムをうまく構築した仕組みが過去に予想されていなかった形で財産になり役に立っていたかもしれません。そしてなにより重要なのが、この時代は人口が増加していたということです。

 

余裕のある時期に交通網の整備をできなかったので、そのツケが現代に回ってきているように思えます。現在は人口減少社会で、高速交通網整備が遅れ、すでに完成した時には結んだ線の先の地方都市は衰退しており、中には村としての維持が困難になっているところさえあります。

 

今のトラック業界のパンクしている状態と現在ある交通網の事情を考えると、今のように、フェリーからトラックまたは、トラックの長距離輸送に頼らない方法を模索するべきではないかと思います。

昔構想があった貨物新幹線(新幹線 - Wikipedia-貨物輸送)なんかも今実現したら、少しでも状況が変わるような気がしますが、どうなのでしょうか?

 

物流は各交通手段が助け合ってできるものだと思います。しかし、より安く、より早い手段としてトラックを頼ってきましたが、いま、考えるときではないかと思います。